パリの街角散歩です。カタツムリのようにゆっくりと迂回しながら、そして時間と空間をさまよいながら歩き回ります。


2015年10月29日木曜日

散歩R(8) ギュスターヴ・トゥドゥズ広場 Place Gustave Toudouze, 9e(9区サン=ジョルジュ地区)

 クローゼル通りとアンリ・モニエ通りが交差する角が三角形に切り取られて小さな広場になっている。この小さな広場の存在が中心となって19世紀に「ブレダ地区」(Quartier Bréda) として小説や絵画に登場し、そこの風俗とともに人々に親しまれた。今でも広場の前に手軽な飲食店が軒を連ねていて、気分が安らぐ場所である。


(c) Google Map Streetview
Place Gustave Toudouze, 9e 

名前の由来となるギュスターヴ・トゥドゥズ(Gustave Toudouze, 1847-1904)は19世紀後半に作家兼ジャーナリストとして活躍した人で、デュマ・フィスやゴンクール兄弟、モーパッサンなどとの交友があった。文学作品を多く残しているが、時の流れとともに忘れ去られた。当時は広場に名を残すくらいの著名人だったと思われる。







☆ギュスターヴ・トゥドゥズ広場4番地 (4, place Gustave-Toudouze, 9e)  
PA00088953  © Monuments historiques, 1992 

 上掲の写真の広場の中ほどにある建物は、パリの歴史的建造物(Monument historique)に登録されている。1839年の建造で19世紀中頃の典型的なアパルトマン(1階は店舗)である。


« Immeuble 4 place Gustave-Toudouze -993 » par MOSSOT
— Travail personnel. Sous licence CC BY 3.0
via Wikimedia Commons
正面入口が白亜の唐草模様で細かく飾られている。現在でも一般の住居として使われているため、公開はされていない。























かたつむりの道すじ: (6)マルティール通り~(7)クローゼル通り~
(8)ギュズターヴ・トゥドーズ広場 (c) Google Map