パリの街角散歩です。カタツムリのようにゆっくりと迂回しながら、そして時間と空間をさまよいながら歩き回ります。


2015年10月27日火曜日

散歩R(7-3) 作家モーパッサンの旧居 Ancienne demeure d'écrivain Maupassant(9区サン=ジョルジュ地区)

☆クローゼル通り17番地 (17, rue Clauzel, 9e) 

(c) Google Map Streetview
 17, rue Clauzel, 9e
《作家モーパッサンの旧居》作家モーパッサンの旧居 Ancienne demeure d'écrivain Maupassant

タンギー爺さんの店の斜め向かいの家に、短編小説の名手として評価の高い作家ギィ・ド・モーパッサン(Guy de Maupassant, 1850-1893)が住んでいた。(19番地と書いているガイドブックもある)彼が暮らしたのは26歳から32歳までの約6年間である。彼の母親が文豪フロベールと親しかったため、勤務先の文部省での働き口や文壇への人脈づくりなどフロベールから大いに世話を受けた。彼はそれに応えるべく、昼は役所で働き、夜は文筆活動に精励した。彼が30歳の時に発表した『脂肪の塊』(Boule de suif, 1880)が一躍有名となり、作家としての地位を確立した。

画家のゴッホもモーパッサンを愛読した一人で、書簡で度々彼の著作についての感想を述べている。しかし、ゴッホがパリに出てきたときは、モーパッサンは人気作家となっており、この家から出て17区の住居に引越ししていた。



(c) Google Map Streetview
 Rue Clauzel, 9e









(←)アンリ・モニエ通りの方から振り返って見たクローゼル通り。通りの右手中央奥の黒ずんだ建物付近がモーパッサンの住居だった。