パリの街角散歩です。カタツムリのようにゆっくりと迂回しながら、そして時間と空間をさまよいながら歩き回ります。


2016年2月5日金曜日

散歩R(18-7) ラ・ブリュィエール通り(続き) Rue La Bruyère, 9e(9区サン=ジョルジュ地区)

ラ・ロシュフコー通りとの角からラ・ブリュィエール通りを直進する。そのまま次のピガール通りとの角を過ぎると、興味を引く装飾の建物が続く。


(c) Google Map Streetview
 36, rue La Bruyère, 9e
☆ラ・ブリュイエール通り36番地 (36, rue La Bruyère, 9e)

門飾りの唐草模様も一応のレベルだが、3階にはバルコニーが作られている。その下の窓枠上部に控え目な球体の装飾が見える。1861年の建築で設計者セディユ(Sédille)の刻銘がある。
19世紀後半に活躍した建築家にポール・セディユ(Paul Sédille, 1836-1900)という人がいる。彩色タイルを多用した建築物で知られ、プランタン百貨店(Magasins du Printemps)などの美しい装飾で有名な建物を残した。もしこの人の設計であれば、年代的にまだ駆け出しの25歳の時の仕事と思われる。しかし、それにしては型にはまった古風なスタイルなので、同じく建築家だった父親のシャルル=ジュール・セディユ(Charles-Jules Sédille)の仕事ではなかったか、と思ったりもする。

(c) Google Map Streetview
 38, rue La Bruyère, 9e









☆ラ・ブリュイエール通り38番地 (38, rue La Bruyère, 9e) 

左隣の38番地の門飾りは独創的である。設計者の名前はわからないが、宇宙人のヘルメットを思わせる面白さがある。鉄格子の装飾も見事だ。





(c) Google Map Streetview
 39, rue La Bruyère, 9e

☆ラ・ブリュイエール通り39番地 (39, rue La Bruyère, 9e) 

その向い側の39番地の門飾りは古めかしくなる。画像ではあまりはっきり見えないが、番地の小看板を挟んだ両側に、外向きになった仮面の横顔が見える。この意匠は同じものが他所の建物にも使われていたような気がするので改めて紹介したい。



※追記: Flickr.com に鮮明な拡大写真が載っていたのでLinkを紹介する。

Monceau
39 amidst faces, property number
https://www.flickr.com/photos/monceau/24418026423



☆ラ・ブリュイエール通り42番地 (42, rue La Bruyère, 9e) 

42番地の戸口は小ぢんまりとしている。小悪魔のような顔から果実や作物の房飾りを繋ぎ出しているのがユニークだ。
(c)Photo Emoulu bc18f, 2013

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