(c) Google Map Streetview, 12, rue de La Rochefoucauld, 9e |
この建物の中庭の奥に18世紀の彫刻家ピガール(Jean-Baptiste Pigalle, 1714-1785)が晩年の3年間を過ごし、71歳で死去した家があったとされる。
ピガールという名前は、パリで最も下品で危険な歓楽街の地名として定着しているが、その由来は元々この地域に住んでいたこの彫刻家ピガールに拠っている。
この家の周辺は、大革命以前は丘の傾斜地に畑が広がり、粉引きの風車小屋が並び立つパリ郊外の風景であり、老彫刻家が余生を送る田舎家としてはほど良い環境であったと思われる。(CVP)
Pigalle : Mercure attachant ses talonnières Crédit : Photo (C) Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Thierry Ollivier |
ピガールは1744年30歳の時に制作した『翼のある踵をつけるメルクリウス神』(Mercure attachant ses talonnières)が国王ルイ15世およびその寵姫ポンパドゥール夫人の興味を引き、宮廷から重用されて多くの胸像や銅像、記念碑などの作品を残した。
ここの家にはその後1829年頃に外交官で旅行家、文筆家であったアストルフ・ド・キュスティーヌ侯爵(Astolphe, marquis de Custine, 1790-1857)も住んでいた。(CVP)
参考に彼の箴言が載っている「フランス箴言集」のサイトを紹介する。
http://promescargot.blog.fc2.com/blog-category-33.html