(c) Google Map Streetview, 37, rue de La Rochefoucauld, 9e |
ロシュギュド著『パリ全街路散歩』(1910年刊)によると、この37番地にも「古い館があって警察署が入っていた」(Vieille maison occupée par le commissariat de police)とある。現在では何の変哲もない新しいビルに建て替わっているし、警察署は9区の区役所のそばに移っている。(MRP)
Georges Simenon : La première enquête de Maigret Livre de Poche #14232 Jan.2001 |
ジョルジュ・シムノン(Georges Simenon, 1903-1989)が生み出した不朽の「メグレ警視シリーズ」(Commissaire Maigret)は長短編合わせて100を超える。この警察署が出てくるのは、メグレの初手柄となる事件で、年代的には1913年4月。まだベルエポックの時代で、夜の街路はガス灯のほのかな明かりで照らされ、辻馬車が行き交っていた。
ここの分署の署長秘書として勤務していた若いメグレがこの日の当直であった時に事件が起きる。
「午前1時半、静まりかえったラ・ロシュフコー通りにあるサン=ジョルジュ地区分署には、メグレとルクール巡査だけしかいなかった。」(Maigret et l'agent Lecœur étaient seuls, à une heure et demie du matin, au commissariat de police du quartier Saint-Georges, dans la calme rue La-Rochefoucauld. (c)Georges Simenon : La première enquête de Maigret ; Chap.1)
参考Link : 《メグレ警視のパリ》 No.56 [メグレの初捜査」