ラ・ロシュフコーという名前を聞いただけで、すぐに「あの箴言家のことだ」と口にする人は相当なフランス文学通であるが、残念ながらここの通りの名前は別人に由来する。それは18世紀半ばにモンマルトルの尼僧院長だったカトリーヌ・ド・ラ・ロシュフコー=クサージュ(Catherine de La Rochefoucauld-Cousage) であるが、この地域一帯がその尼僧院の所領であったためとされている。(DNR, CVP, MRP)
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(c) Google Map Streetview,
45, rue de La Rochefoucauld, 9e |
それよりも更に百年前に生きた有名なモラリストのフランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(François de La Rochefoucauld, 1613-1680) のための名前の通りがあっても良さそうに思うが、少なくともパリには存在しない。彼の箴言を参照するために
「フランス箴言集」のサイトを紹介する。
☆ラ・ロシュフコー通り45番地 (45, rue de La Rochefoucauld, 9e)
通りを下って右手3軒目にいかにも古色蒼然とした建物がある。壁は黒ずんで今にも崩れそうな状態だが、正面扉だけは唐草模様の装飾の美しさを保っている。おそらく150年以上は経過している古い館である。