パリの街角散歩です。カタツムリのようにゆっくりと迂回しながら、そして時間と空間をさまよいながら歩き回ります。


2016年1月9日土曜日

9区サン=ジョルジュ地区(16-1)サン=ジョルジュ通り Rue Saint-Georges, 9e

ドーマル通りの東の突き当たりからサン=ジョルジュ通りに出る。この通りの名前は、古くルイ14世の時代の1672年から存在し、当時はパリの町外れの田舎道であって、道端の店舗に「竜を退治
Paolo Uccello - Saint Georges terrassant le dragon (v. 1435)
Tempera sur bois, 52 × 90 cm, @Musée Jacquemart-André, Paris.
するサン=ジョルジュ」の看板が掛かっていたのがその由来とされている。
サン=ジョルジュ(Saint-Georges)は聖ゲオルギウスという殉教者のことで、紀元3世紀の小アジアのカッパドキアの出身で、戦士としてローマ皇帝のキリスト教徒迫害の勅命に抗して、ニコメディアの王宮の門前で殉教したと伝えられる。
初期キリスト教では、竜は異教の象徴とされ、槍で退治することが改宗の実現とされた。婦人はその都市の寓意である。このテーマは宗教性を越えて、英雄伝説の一つとして西洋絵画で長く取り上げられている。(←)左掲のルネサンス初期のウッチェロことパオロ・ウッチェロ(Paolo Uccello, 1397-1475)の絵は簡素でプリミティフな表現で印象深い。(DNR)


Le Bon Georges (c)Arti Com, 2015

☆サン=ジョルジュ通り45番地 (45, rue Saint-Georges, 9e)
《ビストロ「ル・ボン・ジョルジュ」》(Le Bon Georges)

ドーマル通りとサン=ジョルジュ通りとの角にあるビストロ。入口の両脇に飾られている古風なタイル画の看板が魅力的である。気軽に入って食事したくなる雰囲気がある。「善良なジョルジュの店」といった意味だろうか。もちろんサン=ジョルジュに絡んでいるが。