パリの街角散歩です。カタツムリのようにゆっくりと迂回しながら、そして時間と空間をさまよいながら歩き回ります。


2016年6月3日金曜日

散歩Q(1-4) クリシー並木通り Avenue de Clichy(クリシー広場~ユーロプ界隈)

☆クリシー並木通り10番地 (10, avenue de Clichy, 18e)
(c) Google Map Streetview
 10, avenue de Clichy, 18e

クリシー広場はパリでも珍しい地図上の区分点で、8区、9区、17区、18区の4つの区の境界となっている。並木通りの反対側は18区の区域にあたる。10番地の建物の2階部分には、珍しい鋼鉄と窓ガラスに覆われたサンルームのような張り出しが造られている。白亜の建物に黒色の鉄のコントラストが異様にも見える。
19世紀末に流行したアール・ヌーヴォ様式に見られる鉄の素材を飴細工のように曲線を施した装飾がここでも見られる。







☆クリシー並木通り8番地 (8, avenue de Clichy, 18e)


(c) Google Map Streetview
 10, avenue de Clichy, 18e
隣の8番地は、パテ社の映画館の一つがある。見ての通り《PATHÉ!》のロゴマークは、20世紀初頭から映画産業に君臨してきた。
パテ兄弟社(Pathé frères)は、シャルル・パテ(Charles Pathé, 1863-1957)を筆頭とする4人の兄弟が1896年に設立したレコード制作会社だったが、その後映画の分野に進出し、フィルムの製造、撮影用カメラの改良、映画の制作、配給、上映館網の拡大、映写機の販売等、映画の最初から最後までのプロセスを支配し、その販売網は欧州から米国まで広がり、事業のシェアは最盛期で50%を超えた。







ロゴマークには、パテの文字とともに、フランスの国を象徴する雄鶏も用いられた。

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