《賭博遊戯場 セルクル・ド・ジュー》 Cercle de jeux - Clichy Montmartre
(c) Google Map Streetview 84, rue de Clichy, 9e |
正面入口には一対の男柱像(アトラントAtlantes)が据えられて三角破風を支えている。作者は不明で、顔が下を向いていて表情もよく見えない。
賭博場というと、温泉地や保養地での豪華で贅沢なカジノの施設が思い浮かぶが、このパリの街角ではむしろ懐古的な雰囲気が感じられる。金に飽かせた世界中の富豪たちが集まって、札束を湯水のように蕩尽する光景とは程遠いローカルな感じがする。
(c) Google Map Streetview 84, rue de Clichy, 9e |
Émile Goudeau & Pierre Vidal "Paris qui consomme" 1896 Wikimédia Commons |
「ブイヨン」は鶏ガラの出し汁を意味するような単語だが、デュヴァルの店の名前から、安食堂の意味でも使われるようになった。
(→)右掲は19世紀末のパリのガイドブックの一つ『消費するパリ』(Paris qui consomme, 1896)に掲載された「ブイヨン・デュヴァル」の店内風景である。創業当初の労働者向けの安食堂というよりは、かなり品のいい気軽なレストランの雰囲気となっている。
*参考Link: Wiki Commons Category: Paris qui consomme (1893) by Goudeau & Vidal
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Paris_qui_consomme_(1893)_by_GOUDEAU
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